先日、カリフォルニア大学アーバイン校で、
大学院最初の授業に参加してきました。

39歳からの、アメリカ大学院への挑戦。

初日からトラブルもありながら、
ただ、これまで受けてきた授業の中でも、
一番と言っていいほど
衝撃を受けた3時間でもありました。

まだ興奮が収まっていないのですが、
その時に感じたことを
今のうちに残しておきたいと思います。

授業は夜6時から9時まで。
その前に、
先生の「Office Hours(オフィスアワー)」
に行く予定にしていました。

アメリカの大学には、
教授が学生からの質問や相談を受け付ける
オフィスアワーという時間があります。

以前、
スタンフォード・オンライン・ハイスクールの
星友啓校長先生に、

「オフィスアワーは絶対に活用した方がいい。
毎週でも行ってください」

とアドバイスをいただいていたので、
早速先生にアポイントを取っていました。

ところが大学に着いた瞬間、
「あれ?先生のオフィス、どこだっけ?」
と気づいたんです。


何を話そうかということばかり考えていて、
肝心の場所を確認していなかった(笑)。

急いでパソコンで調べても、
なかなか見つからない。

とりあえず
先生がいそうな建物へ行ってみたら、
そこは閉まってる。

大学内を歩き回って、
たまたま見つけた先生に聞いてみると、
「違う建物だよ」
と教えてくれました。

その建物まで行ったものの、
今度は部屋が見つからない。

さらに別の先生に聞いてみると、
「その先生のオフィス、分かりにくいんだよ」
と言われ、案内してもらいました。

するとなんと、
非常口の扉を開けた、その奥。
「こんなところにあるの!?」
という場所でした(笑)

このドアの向こうにオフィスがあったのです。


結局、30〜40分くらい大学内をウロウロ。

ようやくオフィスに着いた時には、
すでに別の学生さんが待っていました。

私は6時から別の授業だったので
結局、先生とは話せないまま
授業へ向かうことになりました。

無駄に体力を消耗した状態で
初めての講義へ(笑)

今回私が履修しているのは、
「Humanism?」という授業です。

「人間とは何なのか」という、
とても大きな問いについて、
文学や思想を読みながら考えていく授業です。

私は大学時代にも文学を学び、
いろいろな作品を読んできたのですが、
今回の3時間は、
これまで自分が持っていた
「文学を学ぶ」ということへの価値観を、
180度ひっくり返されたような時間でした。

「文学を学ぶって、こういうことなんだ」
と、根底から覆された感覚がありました。

文学を読んで、
自分がどう感じるのか、を超えて
様々な角度からその文章を読み解いていく。

そして文学を読むことが
私たちにどのような影響を与えるか、など、
とんでもない深さまで読んでいくのです。

この部分については、
まだ自分の中でも整理しきれていないので、
実際にどんなことを考えたのかは、
改めて別の記事で書きたいと思います。


今回は、まず授業そのものの雰囲気について
シェアさせていただきますね。


教室に入って最初に驚いたのが、
机の配置でした。

長机が四角形になるように置かれていて、
全員がお互いの顔を
見られるようになっています。

「先生はどこで授業するんだろう?」
と思っていたら、

授業開始直前に先生が入ってきて、
一番端の角のような場所に座ったんです。

よりによってめちゃくちゃ狭く、
一番座りにくいところです(笑)

先生が前に立って、
学生が先生の話を聞く。

そんな授業ではなく、
最初から、
「学生がお互いに意見を交換する」ことが
前提になっている配置でした。

先生が中心にというよりも、
先生もその議論の中にいる
一人のような感覚でした。


最初、簡単な自己紹介がありました。

純粋に大学を卒業して
学びに来ている方もいれば、
日中は学校で英語を教えている先生も
複数いらっしゃいました。

年齢は20代の方が多いですが、
私と同じくらいで
お子さんがいらっしゃる方もいれば、
先生と同じ年齢くらいの方も
いらっしゃいました。
(先生のお孫さんと
私の娘が同じくらいの年齢でした)

そこから事前に出された課題の
詩や本の一節の内容について
お互い感じたことを言い合います。

先生が、
「これについてどう思いますか?」
と問いかけてくださり、

そこから学生たちが次々に
発言していくという流れでした。

そして、ここで早速圧倒されました。
クラスには私のほかに、
おそらく中国出身の方が一人いて、
それ以外は
ほぼ英語ネイティブの方だったのですが、

みんな話すスピードが早く、
ガンガン意見を言い合うから
ついていくのに必死(笑)

自分の意見をまとめる前に
今授業がどう進んでいるのか、
必死についていく感じでした。


実はこれも、
星校長から事前に言われていたことでした。

最初は周りの英語力や
話すスピードに圧倒されて
自信をなくす人もいる。
でもそのうち慣れてくるからと。

その言葉を思い出して、
絶望せずにくらいついて行きました。



実は私の中で一つ、
決めていたことがあります。

それは
毎回の講義で必ず発言すること。

オリエンテーションでも先生に、
「無理矢理にでも発言すること。
そうすれば発言することに慣れていくから」
と。

もちろん今回の講義でも
発言をしようと意気込んでいたのですが・・・

ここでもう一つ
やらかしてしまったことがありました。

私、事前課題があることを
知らなかったんです。

しかも、講義までに読んでくるものが
4つくらいあった(笑)。
(大学のメールやオンラインシステムを
まだきちんと把握できておらず、
課題そのものを見落としていたことが
原因です、、、)

授業中にそのことに気づき、
慌てて隣の席のクラスメイトに教えてもらい、
その場で急いで内容を確認。
ChatGPTにも助けてもらいながら、
なんとか議論に追いつくことができました。

そして自信は全くなかったけど、
とりあえず意見を言わなきゃ!という気持ちで
思い切って手を上げて、
たった今読んだばかりの詩に対する考えを
発言。

先生も、周りの学生たちも、
「うん、うん」と頷きながら聞いてくださり、
「面白い意見だね」
とおっしゃっていただきました。

そこから自然な流れで
授業が展開していったので、
的外れなことは言ってないはずです笑

後半はある学生さんと
先生が意見を言い合う激しい展開になり、
他の方が入る余地がない感じになり
講義が終了。


オフィスが見つからず先生に会えない。
事前課題を見落とした上に
ネイティブの学生たちの
英語のスピードに圧倒される。
というなかなか濃い大学院の
スタートでした(笑)

それでも、充実した3時間でした。


脳が爆発しそうなくらい
ずっとフル回転でしたが、

これまでにない視点から物事を捉え、考え、
自分の言葉で表現すること。
先生からの質問で学びを深めていくこと。
まるで異世界にトリップしたような感覚でした。


そしてクラスメイトの皆の発言に
とても刺激を受けました。
自分が思ってもみなかった視点から
意見が飛び出す。

「そういう読み方があるんだ」と
とても学びになったし、
そしてそんな皆さんの意見で
どんどん議論が動いていくのです。

まさに自分たちで講義を
作り上げているという状態でした。

誰かが話し終わったあとに
シーンとする時間がほとんどなく、
次々に意見が出てくる。

むしろ、
「どうして発言しないの?」
というくらいの空気でした。

だからこそ、
次回はきちんと予習して(笑)
きっちり自分の考えを持って、
もっと発言したい。

私のこれまでのキャリア、
日本で育ったからこその視点から
皆さんにはない視点で発言することが
次の目標です。

これからの2年間で
自分がどう変わっていくのか、
楽しみになった大学院初日でした。



PS
オフィスアワーで
お話しする約束をしていた先生から
翌日メールが届きました。
先生とのメールは思っていたよりも
カジュアルです。

初日からお孫さんの名前や年齢について
書いてくださったり、
プライベートなことも
お話しくださる先生でした。