ある英語学習者さんから
「英語で冷や汗をかいてしまった」
2つの体験談をお聞きしました。
「めちゃくちゃ勉強になる!」
と思った内容だったので、
ご本人に許可をいただいて
この記事にシェアさせていただきます。
6月から執筆させていただいている
朝日新聞社グループのプラットフォームthe Letterにて
配信したものです。
武智さやかthe Letterは
こちらから登録いただき
無料でお読みいただけます。

今回の話の中に出てくるのは、
improveとfinallyという
決して難しくはない英単語。
おそらく意味は何となくでも
知っている方が多いと思います。
でも今回のお話を聞いて
「英単語の意味を知っていること」と
「その場面に合った英語を使えること」は違う
ということを改めて
感じていただければと思います。
今回はそんな生徒さんからいただいた
2つの貴重な体験談を
シェアしたいと思います。
「褒めたかっただけなのに…」
まず一つ目のエピソード。
生徒さんには、
アニメーション作品を制作されている
お友達がいらっしゃるそうです。
以前、その方が作った作品を
一度見たことがあり、
その後、もう一度新しく作られた作品を
見る機会がありました。
新しい作品を見て、生徒さんは、
「前よりさらに良くなってる!」
と感じたそうなんですね。
そこで、
improve = 改善する、向上する
という言葉を使って褒めたそうです。
日本人の感覚からすると、
あまり違和感はないかもしれません。
ところが、
生徒さんがimprovedと言った瞬間、
その場が一瞬、
シーン……
となったそう(笑)
そして、その場にいた
別のネイティブスピーカーの方が慌てて
refined
と言い直してくださったそうです。
生徒さんはそこで、
「あれ?もしかしてimprovedって
あまり良くなかったのかな?」
と気がついた。
さて、なぜこのような状況が
起こったと思いますか?

ネイティブの先生に聞いてみたところ、
こんな回答が返ってきました。
今回のような状況では、
improvedを使うには少し注意が必要
ということでした。
なぜなら、
「以前より良くなった」ということは、
場合によっては、
「以前はそれほど良くなかった」
という意味まで
暗に含んで聞こえることがあるからです。
そこで使えるのが
refineやpolishという単語。
refineには
「磨きをかける」「洗練する」
という意味があります。
例えば、
The design looks more refined.
と言えば、
「デザインがさらに洗練された
感じがする」
というニュアンスになります。
polishは「磨きをかける」
という意味ですが、
refineとは少し違い、
「すでにかなり出来上がっているものに、
最後の細かな調整を加えて、
さらに完成度を高める」
という感覚です。
例えば、
Your presentation is already good.
It just needs a little polishing.
「プレゼンはもう十分いいよ。
あとは少し磨き上げるだけだね。」
ですのでこの場合、
もともと良かった作品がさらに洗練された、
と伝えたいのであれば、
It looks more refined.
「より洗練された感じがする。」
It looks more polished.
「さらに完成度が上がった感じがする。」
このように聞くと、
元も良かったけどさらに良くなった
というニュアンスが出ますよね。
ただ、improveを使えない、
ということではないんです。
例えば英語学習でも、
Your English has really improved.
「英語、本当に上達したね」
と言うことはあります。
このネイティブの先生が
生徒さんに「英語が上達したね」
と伝えたい時は
Your English is really improving.
「英語、上達してるね。」
で終わらせず、
I think that you had a really solid foundation
when we spoke for the first time,
but I just think that it's improved a lot since then.
「初めて話したときから、
しっかりした英語の基礎はあったと思うんだけど、
そこからさらにすごく上達したと思うよ。」
という形で補足を入れて
伝えるようにしているそう。
生徒さんに
「前は良くなかったのかな」
と思って欲しくないからです。
このエピソードからの学びは
実際のコミュニケーションでは、
辞書通りには進まない
ということ。
improveには確かに
「改善する・向上する」
という意味がある。
だから、日本語から考えれば
選択として間違っているようには
見えない。
でも
「どのような場面・文脈で使うのか」
ということを知っておくことも大切なのです。
そして、この生徒さんに再び
冷や汗をかいてしまう出来事が
起こります。
もう1つの冷や汗体験談は
是非朝日新聞社グループの
プラットフォームthe Letterにて
お読みください。
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